こんにちは!僕は江の川不可思議調査隊の隊長、サンタ。
江の川不可思議調査隊っていうのは、江の川に伝わる色んな伝説や神様のことを調査するために集まったチームなんだ。
どんなことを調べているのかって?そうだなあ、例えば君は、江の川に伝わるエンコウ伝説…つまり、河童の伝説は知ってるかい?川に入る人たちにいたずらをして、困らせていたらしいんだ。一人の男に怒られてから、もうしなくなったみたいだけどね。
他にも、江の川上流のほとりには明神岩という大きな岩があって、そのてっぺんには市杵島姫命っていう水の神様が祭られている。この神様に守られているから、町の子供たちは川で事故にあわないんだって。しかもこの明神岩は、大雨で川が増水したときに、白い大きな蛇が底を持ち上げるって言い伝えられている。ね?すごい不思議だと思わない?
他にも江の川の流れる地域には、土地神様に感謝するための「神楽」という伝統芸能が伝わっていたりと、江の川には不可思議な伝説や面白い話がいっぱいあるんだ。それを調査するのが、僕ら江の川不可思議調査隊なのさ。
そんな僕らが、ずっと追いかけている伝説があった。それが「江の川の水竜伝説」。
江の川には守り神の「水竜」が遥か昔からいて、この地域に豊かな自然が保たれているのは、「水竜の恵み」と呼ばれる宝玉によるものだ、という伝説がある。この水竜と宝玉で自然が守られているお陰で、たくさんの神様や伝説の生き物たちがいる事ができる、と言われている。でも、「水竜」も「水竜の恵み」っていうのも、誰も見たこともなければ手がかりもなかった。水竜の恵みを守るという一族が、行方不明になっていたからだ。
しかしついこの間、すごい発見があった。
それは、この江の川に沿って走っている三江線についての一つの手記だった。
「三江線は、江の川を守る『水竜の恵み』の位置に沿うように建設され、『水竜の恵み』を守る役割を果たしている」
その手記は、代々「水竜の恵み」を守る一族が記したものだったんだ!
この三江線の建設が始まった大正時代から昭和時代は世界がとても不安定で、戦争などから水竜の恵みを守るため、三江線を水竜の恵みの近くに作ったんだって。つまり三江線は、この地域の重要な交通手段と共に、この地域の宝を守る役割を果たしていたんだ。
そして手記と一緒に、「水竜の恵み」の位置を示していると思われる地図も発見された。それは代々「水竜の恵み」を守る一族に伝わるもので、一族以外の人にはわからないように暗号になっていた。
僕らはこれから、その暗号を解いて宝玉「水竜の恵み」を探しにいくんだけど…君も一緒にどうだい?
新しい隊員はいつでも歓迎さ。美しい江の川を守る秘宝を、一緒に見つけてみようよ!
(この物語はフィクションです)